こんにちは、中村です。
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このところ、値上げのお知らせを受け取ることが増えました。ふだん通っているお店や、仕事でお付き合いのある会社から。読んでいると、書き出しが似ていることに気づきます。「心苦しいのですが」「勝手ながら」と、お詫びから始まる。何がいくらになるのかは、一番下まで読んでやっと分かります。
今回は、そんな値上げのお知らせを、受け取る側の気持ちから考えてみた話です。
紙だけが先に届くと
たとえば子どもが通っているピアノ教室から、ある日お知らせの紙を持って帰ってきたとします。開くと「四月から月謝が変わります」と書いてある。
毎週送り迎えをして、先生とも顔を合わせているのに、知ったのは紙が先でした。そういうとき、なんで直接言ってくれなかったんだろう、と感じる人もいると思います。
先生の側からすれば、言い出しにくい話です。申し訳ない気持ちもある。だから紙にして、そっと渡したくなる。その気持ちもよく分かります。
先にひとことだけ
毎週顔を合わせる相手なら、紙を渡す前に、口でひとこと伝えておけます。
レッスンが終わったあとに、先生から「四月から月謝が変わります。今日、お知らせをお渡ししますね」と言ってもらう。それだけで、受け取る側の気持ちはずいぶん違うと思います。
先に聞いていれば、紙は、金額と中身を確かめるために読むものになります。家に帰って落ち着いて読み、いつから、いくらになるのかを見る。子どもと一緒に、続けるかどうかを話す。紙は、そこで役に立ちます。
読む人が知りたいこと
そのときに、紙の最初に金額が書いてあると助かります。
「来年の四月のお月謝から、8,000円を8,800円に改めます。」
月に800円。家計の中でどうするかを、そこから考え始められます。すぐあとに、変わらないことも書いてあります。「レッスンはこれまで通り、一回45分を月に三回です。」これなら、時間が短くなるのかなと心配しなくて済みます。
「四月からは、月に二回のコースも選べるようにします。こちらは月6,000円です。」そんなふうに選べることがひとつ書いてあると、受け取った側にも、決める余地が生まれます。
お詫びは一回で届く
値上げのお知らせにお詫びが三回も並んでいると、読んでいるうちに、値段そのものが悪いことのように感じてきます。申し訳ないという気持ちは、最後の「お手数をおかけしますが」の一回で、十分に伝わると思います。
値段が上がれば、辞める人も出ると思います。それでも紙を受け取る人の多くは、これからも通い続けてくれる人たちです。その人たちに向けて、先にひとこと声をかけて、金額から書いた一枚を渡す。
お店や教室で、いつも顔を合わせている人がいるなら、紙を渡す前のひとことを、少しだけ思い出してもらえたらうれしいです。



