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清水亮子さん

PEOPLE|2024.4.24

ドッグトレーナー
清水亮子さん

千曲市を拠点に、長野県全域で出張ドッグトレーナーとして活躍しているDog life support Shine doggy代表・日本ドッグビヘイビアリスト協会認定トレーナーの清水亮子さん。

犬が犬らしく輝き、人と共に心地良く暮らせるように日々奮闘している清水さんの、ドッグトレーナーとして開業に至るまでの経緯や、大切にしていること、これから挑戦したいことなどをお訊きしました。

夢をあきらめきれなくて、金融職員からの転身

ドッグトレーナーになるのが子どものころからの夢でした。小学生の卒業文集に「将来は犬の訓練士になりたい」と書いてあったりもして。
高校卒業後の進路は専門学校を考えていたのですが、当時はそちらへ進むことが叶わず、断念。
短大へ進学し、その後地元で金融の事務職員として働き始めました。

仕事をしながらもやっぱり「犬と関わる仕事がしたい」という想いはずっと持っていて。働き始めてから数年後、日本ドッグビヘイビアリスト協会(以下JDBA)との出会いを契機に、夢へ向かって歩き始めることになりました。

私には一緒に暮らす14歳の愛犬がいます。金融職員だった当時は、愛犬が散歩中にリードを引っ張り続ける、犬に会うと突進していくなどの行動に悩んでいて、改善のため試行錯誤を重ねていました。

そんな時に、JDBAの田中雅織先生に出会います。
先生の動物行動学・行動分析学に基づいた論理的な解説を聞くと「愛犬がなぜこの行動をしているのか?」シンプルに理解することができました。とても腑に落ちたんです。
その後JDBAで動物行動学、行動分析学を学ぶドッグトレーナー養成講座があることを知り、同じように悩んでいる飼い主様と愛犬たちを救いたいと思い、ドッグトレーナーの道に進むことを決意。退職しました。

金融職員からドッグトレーナー。
傍目には大きな進路変更に映るかもしれませんが、私にとってはとても自然な流れでした。

実践を積み、課題を見つける

JDBAの講座を修了後は、実践経験を積むために長野市松代で犬のようちえんのスタッフとして働き始めました。もともと気になっていたペットシッターのお店が丁度、犬のようちえんサービスを始めたときで、思い切ってオーナーに猛アピールをしてスタッフとして採用していただけました。

様々な犬たちと飼い主様と関わる中で、たくさんのご相談も受けました。内容もいろいろでしたが、ご自宅での問題が多いことに、だんだんと気づき始めます。
ご自宅で見られる問題行動が、ようちえんでは観察できないということも多くて。
実態がわからないままでは解決できない。そもそも問題行動が観察できなければ介入もできない。もっと助けになりたくて、ご自宅への出張サービスを始めることにしました。

いざご自宅でのサービスを始めてみると、メリットが多いことを実感します。
ご自宅の環境や普段の様子を見られるので、お悩み行動とその原因がわかりやすいこと。具体的なアドバイスができるので、飼い主様の理解が早くきちんと実践してもらえること。また、何度か通ううちに改善が目に見えることなどです。

こうしてご自宅でのトレーニングに手ごたえを感じたことが、いずれは、と思っていた独立開業の夢へ踏み出す後押しとなりました。

輝く姿が見たいから、独立へ

出張サービスを行ううちにご自宅でのケアの大切さを実感し、お仕事の主軸をそちらに移したくなりました。
いずれは独立をと考えていたので、思い切って一歩を踏み出し「Dog life support Shine doggy」を2023年9月にスタートさせました。

屋号である「Shine doggy」には、そのままの意味で「犬たちが輝くように!」という想いを込めています。
保護犬だった愛犬が、自然が大好きで。野山でのびのびと走り回っている姿が、とても自由で輝いていて「これが犬の本来の姿なんだな」とジンときました。
こんな風に輝く姿の犬を増やしたい、のびのびと自由な犬たちの姿はこんなにも輝くんだよ、ということを伝えたくて、この名前にしました。

トレーニングの他にも、犬たちも飼い主様も楽しみながら参加できるイベントもいろいろと企画・運営しています。
パピーパーティー(社会性を身に着ける子犬の時期に犬同士・人・病院などに楽しみながら親しんでもらうイベント)を動物病院で定期的に開催したり、ドッグカフェでお悩み相談会やワークショップを行ったり、パックウォーク(何匹かで一緒にお散歩するイベント)や、愛犬と一緒にハイキングイベントなど、様々に行っています。

普段とは異なる環境に連れ出してあげることで、わんちゃんもいろいろな経験をしてできることが増えたり、飼い主様がリフレッシュできたり、愛犬の行動の変化を飼い主様が観察できたりと、輝き始める一助になるといいなと思います。

犬も人もご機嫌に過ごせるように

ドッグトレーナーとして大切にしていることは、人都合で抑えつけるのではなく、犬らしい行動を引き出してあげることです。

当たり前ですが、犬は私たち人と異なる動物です。人にとって普通の生活でも、大きな負担がかかっていたり、刺激が足りず感覚器官を十分に発揮できなかったり、コミュニケーションが取れずもどかしかったりと、ストレスがかかる要因がいくつもあります。
問題行動は、こうした犬らしい生活から離れたストレスが原因であることがほとんどです。
こうした原因を改善することで、問題行動も改善に向かいます。
例えば、吠えてばかりというわんちゃんは、窓の外が気になってしまう、というのが理由のことも。そうしたときには、窓を隠してあげるだけでも随分と改善されます。

わんちゃんがやりたいことができる環境を整えるのが一番ですが、人と生活している以上、すべてを思うがままにはさせられません。すべての家具を壊されたりしたら、困りますよね。
人が妥協できることと、犬に守ってほしいこと。ルールを明確にして、そのルールの中でストレスなく過ごせる環境を用意することを勧めています。
たとえば身体や頭を使って本能を刺激するようなおもちゃ=知育玩具をうまく使ってあげたり、外へ連れ出して家には無い刺激に触れさせてあげたり。こうしたことが、犬らしい行動の促進となります。

まずは環境を整えること、その上で飼い主様が納得し率先してトレーニングを続けられるように、丁寧にわかりやすく伝えること。
そうして、人も犬も毎日を心地よく過ごせる助けになりたいと思っています。

次の夢に向かって進み続ける

今は出張スタイルでトレーニングをしていますが、いずれは実店舗=自身のカウンセリングルームを持ちたいと思っています。
拠点があったら今よりもできることが増えて、もっとたくさんの犬たち・飼い主さまたちの力になれるかな、と。

問題行動のあるわんちゃんの場合、他のわんちゃんと交流する機会がなかなか無くて、問題を一人で抱えている飼い主さまが多いんです。そんな飼い主さま同士の交流の場を設けて、お悩みを相談しあったり情報交換をしたり。犬友だちを増やすきっかけづくりをできたらなと思っています。
グループレッスンやワークショップの開催、トリマーさんとのハズバンダリートレーニング(お手入れ、病院の診察など苦手なこともストレスが少なく受け入れられるようにするためのトレーニング)レッスン会など・・・やりたいことがたくさんあります。

犬という生き物への理解がもっと進んだら、人と犬との暮らしはもっと良くなると考えているから、飼い主さまへの啓もう活動も進めていきたい。行動分析学は奥深く、科学は日々進歩するものだから、私自身の学びも終わることはありません。

犬たちが犬らしく輝いていられるように、飼い主さまもわんちゃんも心地よく過ごせるように、これからも挑戦を続けたいと思います。

▶ドッグトレーナー清水さん「Dog life support Shine doggy」
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「お家でできる、わんちゃんのお手入れワークショップ」を開催します。
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