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HACHICOさん

PEOPLE|2024.4.18

スウェーデン式ドッグマッサージセラピスト
HACHICOさん

軽井沢を拠点に、長野県内で活躍されているスウェーデン式ドッグマッサージセラピストのHACHICOさん。

もとは全くの異業種で活躍されていたHACHICOさんが、セラピストの道を歩み始めた経緯やドッグマッサージのこと、これから挑戦したいことなどを愛犬のハチくんと一緒にお訊きしました。

共に歩む愛犬との出会い

もともと犬が大好きだったのですが、新卒から10年間は東京でテレビ美術の仕事に携わり、犬とは関わりのないものでした。
小学生の頃から実家で犬と暮らしていましたが、17歳で亡くなってしまいました。亡くしてから愛犬の存在の大きさを感じ、思い出しては泣いているような期間が数年続きました。ある日このままではいけない、こんなに幸せをくれていた犬達に恩返しをしたいと思い立ち、保護犬の里親さん探しのボランティアに参加するようになりました。
その活動の中で、愛犬のハチと出会いました。

ハチは85匹の多頭飼育崩壊の現場から生き延びていてくれたコでした。
当時は生後2か月ほどで初めて見た時、衝撃が走るほどかわいかったです。その時から運命を感じ、預かり親さんの所に半年通いお散歩に行ったりして仲良くなろうとしていたのですが、ボランティアスタッフである自分よりも、一般の方にもらわれた方が良いと思いハチの里親さん探しの活動も行っていました。

しかしながら、過酷な環境で育ったこともあり、とても臆病な性格で人と仲良くすることができなかったハチは何組かとお見合いをしていたものの、なかなかご縁がつながらない状況でした。半年を過ぎた頃に、やっぱり自分が引き取りたい、と正式に申し込みました。

そのタイミングで、一緒に長野へと移住しました。

自らの行動で笑顔を作りたい

長野に来たのは、私の転職がきっかけです。
テレビの美術制作、というエンタメ業界での仕事をしていたのですが自分の行動でゲストを笑顔にしたい、と思ったんです。いまのセラピストの職にも通じていますね。
そして、軽井沢のホテルにご縁があり、それまで住んでいた東京から移住を決めました。

業界も内容も全く異なる仕事ですが、誰かを喜ばせたい、という思いが共通しています。

長野に来ると、それまでビクビクして消極的だったハチはウソのようにすごく変わりました。ほんとうに、引っ越し初日から雰囲気が変わって。
特に、自然がたっぷりある環境でのお散歩が気に入ったようで、とても楽しそうにしていました。
それまで縁の無い土地でしたが、そんな変化があっただけでも、長野県に来て良かったな、と思えました。

手がもたらす癒しに魅せられて

ホテルで働き始めてから数年が経った3年前、八ヶ岳ドッグフェスタに遊びに行った時に、初めてスウェーデン式ドッグマッサージに出会いました。

マッサージを体験してみると、愛犬のハチがヨダレをたらしながら気持ちよさそうな顔をしていました。それまで見たことが無い顔で。
自分でもやってあげたくなり、習得するためのスクールに通い始めました。

マッサージの学びを進めるうちに、リラクゼーション効果だけでない犬の心身の健康に寄与できることがたくさんあると知りました。
スウェーデン式ドッグマッサージは、スウェーデンの馬の動物療法に理学療法の技術を取り入れて、獣医師指導のもと犬へ応用・発展させたものです。解剖学に基づいて骨格や筋肉に沿って手で調子をみながら、負担をかけずにやさしくアプローチしていきます。もともとが動物療法をベースとしていることもあり、リラクゼーションだけでなく健康維持やけがの予防、リハビリやケアなどにも利用されています。

マッサージを理解し技術を身につけていくうちに、たくさんの動物さんに体験してもらいたいと思うようになりました。
そんな中で、仕事でも人のウェルネスのリゾートスパ部門へと異動し、健康へ昼夜向き合うようになりました。犬の方のマッサージではフリーで出張やイベント参加したり、軽井沢の犬の保育園専属のセラピストとしてよりたくさんのわんちゃんに施術をしています。

わんちゃんのため、を一番に

わんちゃんにリラックスしてほしい、辛いところがあるならば少しでも楽になってほしい、マッサージをするときには飼い主さまも私も同じ思いでいます。初対面の人には緊張するし、そんな状態で身体を触られたくないのはわんちゃんも一緒です。ゆっくりお話ししながら、優しくなでるところから仲良くなっていきます。そうしてリラックスしてきてからマッサージに入ると、安心して受け入れてくれます。そして、「わ~気持ち良いな~~」という表情になってくる。その瞬間はほんとうに嬉しいものです。

わんちゃんそれぞれの個性や身体の状態に合わせたアプローチをするからこそ、良い影響を与えることができると考えているので、初めてでもマッサージの印象が悪くならないように、そのコのペースに合わせることを大切にしています。

セラピストとしてできることを

愛犬のハチは、もともとカニ歩きのクセがありました。けれどマッサージを続けるうちに改善されて、今ではきれいな歩き姿になっています。
この変化が、セラピストとしてとても自信になりました。

マッサージは医療行為ではないため、治りますとも良くなりますとも、言うことはできません。けれども施術をすることで、こわばっていた筋肉や滞っていた血流、リンパの流れがほぐれていくことを実感しています。
体の動きが悪いとき、病院に行き手術をするとなったら、麻酔などの負担も大きくハードルに感じることもあると思います。そういったときに、マッサージも
手段の一つにあると知って頂けたらと思います。

施術後に調子が良くなったと実感して頂き、またお願いしたい、と言って頂ける時がとってもうれしいです。

また身体全体に触れるマッサージは、目では見えない筋肉のコリや不調にも気づくことができるので、ケガの予防や早期発見のために、元気いっぱいのわんちゃんにもオススメしています。

人とも犬とも、もっと深くかかわりたい

ドッグマッサージを始めてから人のオイルトリートメントのセラピストとしてリゾートスパで働き始め、整体とリンパマッスルマッサージも学びました。
先日学びを修了し、自宅や出張でも施術ができるようになりました。

これからは犬も人も、両方を癒していきたいなと思っています。
時々、愛犬にはとても手をかけるけれど自分のことは置き去り、という飼い主さまがいらっしゃいます。けれど、飼い主さまの不調はわんちゃんにも伝染します。だから、飼い主さまご自身も大切にして頂きたいです。

今後の目標は、もっとわんちゃんに寄り添った施術をしたいので「アニマルコミュニケーション」も習得したいです。アニマルコミュニケーションは、心や感情、伝えたいことを理解する、わんちゃんとの対話です。
わんちゃんの声を聴きコミュニケーションをとりながら、心地よいと思ってもらえる施術をしたいです。

施術を通してわんちゃんが本来の健康で美しい状態に戻れるお手伝いをして、そのコとそのご家族の幸せが広がっていくように、そんなご家族を増やしていけるように、これからも活動を続けていきます。

▶スウェーデン式ドッグマッサージセラピスト HACHICOさんInstagram

HACHICOさんにはセラピスト仲間のNAPさんとともに、tone villageでスウェーデンマッサージの体験会を開催していただきます。
詳細はこちらをご確認ください。

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