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LIFE|2023.8.28

スタッフの「じぶん時間」 vol.3 〜つっきーの場合〜

朝起きて、出かける支度をして、予定をこなして、家に帰って・・・
毎日の繰り返しの中で、忘れてしまいがちな「自分自身と向き合う時間」。

このシリーズでは、tone villageに関わる人々の
「自分自身と向き合い、自分のために過ごせている時間」をご紹介いたします。

第3回は、アプリコットデザインの農業系デザイナーつっきーさんの、“農作業にまつわる時間”についてお話していただきました。

つっきーさんのお仕事についてはこちら

作物のことを思い悩む時間が好き

農業法人に勤めていたときの習慣から、農作業が今でも生活の一部になっています。

白馬村にある自宅では、クルミ、ブルーベリー、ミニトマト、スイートコーン、枝豆、ズッキーニ、かぼちゃなどを育てていますね。
小さな種から芽を出し、天候や病害虫に左右されながらも一生懸命に育ち、おいしさを届けてくれる。そんな姿に愛おしさを感じてきました。春になればなんだかウズウズしてきて、気が付いたら種まきをしています。

畑仕事は単純作業が多いので、いつも「どうやったら効率よく栽培できるかな?」「誰が喜んでくれるだろう?」「どうやったら売れるかな?」と考えごとをしています。

そんなふうに大好きな作物のことを思い悩んでいる時間が好きなんです。
一方で、大好きな時間とはいえ心配はつきもの。晴れの日が続けば、日照りで枯れていないか、雨が続けば根腐れを起こさないかと心配になります。夏は特に心配で。「病気になっていないかな?」「虫にやられていないかな?」と頻繁に畑を見回ってしまいます。

ゼロからの開墾作業

白馬に移住してからずっと、白馬村内で農作物を育てるための土地を探していました。ようやく昨年出会ったこの土地は、30年間放置されていた荒れ果てた休耕地。水はけも悪い湿地で、野菜や果樹を育てるのに向いているとはとても言えない場所です。

だから今、“この場所が農作物が育つ場所になるのかどうか”を、地主さんに相談し開墾作業を通して試させてもらっているところです。

昨年の冬からさまざまな農地の改善作業をしていますが、まずは農地の水はけ改善作業からスタートさせました。

四角い農地の額縁に沿うようにスコップで溝を掘り、排水のためのルート作りをします。溝の断面からにじみ出た水が、溝を流れて畑の外に流れる仕組みです。
排水がうまくいかない場所は、地中に向かって1mほどの穴を開けることで地下に排水される方法も試しました。
穴を掘る作業は紆余曲折ありとても大変でしたが、膝までズッポリと沈んでしまうようなぬかるむ土が、長靴を履かなくても歩ける土にようやく変わってきました。

今後も直径60cmある茅(かや)の大株たちを取り除いたり、地中に排水パイプを埋設したりと、する作業は山盛りですが一歩ずつ土壌の環境を整えていきたいと思います。

僕にとっての秘密基地

この開墾作業は、僕にとっての秘密基地を作っているような感覚です。
「耕作放棄地が問題になっているからどうにかしなければならない」という使命感よりは、好奇心から取り組んでいます。

ゆくゆくはこの場所に、くるみの木を植えたいですね。

小さな中古のトラクターも畑を耕すために購入しました。今はあまり活躍の機会がありませんが、土壌の環境が整い作物を育てられるようになったら、畝(うね)立てや除草に活躍する予定です。

トラクターに乗っているときは全集中モードで。いかに美しく土を起こせるかだけを考えています。

農作業の4つの魅力

僕は農作業には4つの魅力があると思っています。

1つ目は健康的であること。
いい運動になって体がなまりませんし、心地よい疲労感で夜ぐっすりと休めます。

2つ目は癒やしがあること。
元気でピンピンとした、作物の葉っぱに触れると僕まで元気になります。

3つ目は没入感があること。
嫌なことを忘れて、気持ちがリフレッシュします。

4つ目は開放感があること。
単に屋外作業だからということではありません。農作業の効率化を考えることが僕は好きなので、アイデアさえあれば“効率化を図れる余白”がたくさんあるところに開放感を感じています。

農作業に関わる時間は、僕の考えやアイデアをアウトプットし試せる時間。
アイデアが実を結び、作物が実った時の感動はひとしお。なにものにも代えがたいですし達成感があります。

これからも日常の一部として作物のことを想い、ときに心配をしながら、ずっと農作業を続けていきたいと思います。

(記事:tone village メディア編集部 はち)

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