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PEOPLE|2023.5.11
Contents
長野市のご自宅で「裏千家茶道教室」の先生をされている高野さん。
茶道の世界に足を踏み入れたきっかけや、生徒さんに伝えている茶道の精神などをお聞きしました。
茶道を始めたのは20歳の社会人1年目のとき。就職したところは残業をしない方針のため、仕事は定時で終わり。仕事終わりの時間を活用して、何か習い事をやろうと思った高野さん。
先輩が通っていた「茶道教室」についていったことを皮切りに、「お花の教室」「着付け教室」の習い事も始め、3つの習い事に没頭していきました。
本来3ヵ月で終わる着付け教室も、着付けが好きで2年間通い、着付けの免許を取得。お花の教室は5年通ったのち助教授になりました。さまざまな教室に通っていた高野さんでしたが、その中でも茶道の雰囲気が好きで、休みなく通っていたといいます。
稽古の予定が合わない日も、「休むのが嫌だから他の日に行きたいです」と日程を変更してもらっていました。日程変更してでも稽古を続けるのは、高野さんが初めてだったそうです。
同じ先生のもとには、39年ほど通うことになります。
結婚後も場所を動かず同じ先生に習うことができましたが、この当時は祖父母と父と同居していたため、通院や買い物などで思うように仕事ができずにいるのが悩みだったという高野さん。
そんなとき、長年習っていた先生が、高齢のため施設に入所することに。
入所する時「あなたが茶道を教えたら」と先生に言われたことが、教室を開こうと思ったきっかけでした。
免許はとっていたものの人に教えるつもりはなかった高野さんでしたが、家の近くの長野南高校へ現在にいたるまで10年ほど、教えに行っています。
その後自宅で教室を開くも、3年くらいは姪っ子や近くの後輩に教えるだけで、生徒さんはなかなか集まりませんでした。
茶道を習った姪っ子さんは、その後ご結婚。
結婚の決め手は、「食事の時に茶道で習った箸の扱い方を見染められたから」。
姪っ子さんは「茶道で人生が変わった!!」と口癖のように言っていて
茶道の良さを知ってほしいという気持ちから、ホームページを作ってくれたそうです。
ホームページを開設後、徐々に生徒さんが増えていきました。
ホームページはこちら▼
https://naganosadou.amebaownd.com/
茶道の世界では年齢は関係なく、楽しくお話ししながら稽古をしています。お友達ともまた違う、「茶友」で毎回楽しくお話ししながら稽古をしています。お茶室では「絶対に悪口を言わない、政治の話をしない、噂話をしない」という決まりがあるので、どなたがいつ来てもすごく仲良しです。
お茶は心を整えるもの。心が疲れたときに来て、お茶を飲んで元気になって帰っていく人もいます。
稽古中も「忘れちゃった」とか、「これはこうすればいいのよ」と、生徒さん同士が切磋琢磨しています。お茶を楽しみながら、美しいお点前ができるようになって、所作も美しくなってくれることが高野さんの目標だそうです。生徒さんから周りの人に「きれいになったわね。」、「所作きれいね。」と言ってもらったと聞いたとき
が、指導者としてもっとも満たされる瞬間です。
上達するにはまずお点前を覚えて、茶器を置く位置や座る位置、手の角度など、細かいところまですべて身につけなければなりません。
最初に茶道を習った先生から「一生勉強。先生についていた方がいいよ」と言われ、今でも2人の先生に指導していただきながら、日々勉強しています。
「教室を開くには、指導者の先輩に見てもらわなければいけないという決まりはないけれど、教授者になると決めたからには 新しい情報を得たり、自分の姿を見て直してもらったりする先生が私には必要でした。常に勉強し続けられるのは大事だなと思います。勉強することは普通のこと。好きだから。」と楽しそうに話していました。
お菓子作りが好きで、和菓子もご自身で作られているという高野さん。
SNSやネットで見つけた画像を見ながら、「このお菓子作ってください」と生徒さんからリクエストをされることも。作るようになるとだんだん腕も上がって、一石二鳥になっているようです。
「人の意見を聞かないと、自分の殻にこもって上達しないし自己満足になってしまうから人からの意見を取り入れて和菓子を作っています。ときどき自分が考えたこともなかったようなお菓子をリクエストしてくれるので、材料や作り方などは生徒さんとアイデアを出しながら考えることもあるんです。お茶と着物とお菓子作りが好きなので、茶道を教え、着付けを教え、手作りお菓子を食べて喜んでもらえて、茶道の先生は本当に天職だと思います。」
(高野さんが作ってくださった和菓子)
生徒さんには「しゃべりながら手を動かしなさい。」と稽古の度に伝えているという高野さん。
裏方ではすごく努力しているけれど、表舞台にはちょっとだけ立って、あとは来る人を楽しませる茶道の精神が好きなんだとか。生徒さんには「しゃべりながら人をもてなす」ということが、最終的にできるようになってもらいたいと話します。
「私が点てたのよ。私が点ててあげたお茶飲んで。」という気持ちじゃなくて、「おいしくなれ」と思いながらお茶を点てるように、といつも伝えています。お茶を飲んでいただくためにお客さんを呼んでいるから。
「自分を見てくれ」という気持ちではなくて、相手を敬って、相手にお茶を飲んでもらうために、自分はどれだけ尽くすか。高野さんはいつも「おもてなしの気持ち」を大切にしてほしい、と生徒さんに思いを馳せます。
茶道で学ぶことは、人生を生きていくうえですごく役立つので、
生徒さんにはどんどん実践して行ってほしいと思います。
好きなことを仕事にした高野さん。
日々、新しいことを勉強して、学び続ける向上心を持ちながら
「楽しい」「天職」と自分の色を輝かせている姿が印象的でした。
「茶道の精神を学ぶ」・「お茶で心を整える」・「高野先生の美味しい和菓子を楽しみにする」
それぞれの楽しみ方がある、日常とはちょっと違ったサードプレイスで、お茶を体験してみてはいかがでしょうか?
そして、tone callegeでは定期的に高野さまを講師に招き、茶道のワークショップを開催予定です。
ワークショップ内容・ご予約は、こちら▼
高野先生の情報はこちら▼
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