こんにちは、中村です。
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今日は、人に何か言われて、かちんときたときの話を書いてみます。
ずいぶん前のことなのですが、僕は一度、面と向かってこう言われたことがあります。
「経営者、辞めた方がいいんじゃないですか?」
会社を始めて三年目のころでした。言ったのは、その少し前に入ってきた、僕より年上の人です。仕事のできる人で、はっきり物を言うタイプでした。
言い返せませんでした
腹は立ちましたよ。じゃあお前がやれよ、と心の中では思いました。
でも、口には出せませんでした。というより、出す資格がなかったんです。
そのころの僕は、毎日「会社を辞めたい」と思っていました。人を大切にする会社にしよう、と決めて始めたのに、現実がまったく追いついていなかったからです。自分じゃないほうが、この会社にとっていいんじゃないか。誰にも言っていませんでしたが、毎日考えていたことでした。
それを、外から言われたわけです。
腹が立つのは、たぶん当たっているとき
そのときに気づいたことがあります。
人から言われていちばん響く言葉って、知らなかったことじゃないんですよね。
知らないことを言われても、「へえ」で終わります。腹は立ちません。勉強になりました、で済んでしまう。
でも、自分でも薄々分かっていたことを言われると、腹が立つんです。図星だからです。
だから僕は、あれ以来こうしています。
かちんときたときは、その場では返さない。いったん持ち帰る。それで、あとから自分に聞いてみるんです。自分の中に、同じ考えがなかったかな、と。
あったら、それはたぶん当たっています。
探して、何も出てこないこともある
もちろん、探してみても何も出てこないこともあります。
そのときは、単純に相手と見ているものが違うだけなので、そんなに気にしなくていいと思っています。言われたことを全部受け止めていたら、身が持たないですから。
僕が見分けたいのは、その言葉が正しいかどうかではなくて、自分がすでに知っていたかどうか、なんです。
知っていて、見ないふりをしていたこと。そこだけが、あとから響いてきます。
言ってくれる人は、そんなに多くない
いま思うのは、耳の痛いことを言ってくれる人って、そんなに多くないな、ということです。
普通は言いません。言ったら関係が気まずくなりますから、みんな黙っているほうを選びます。それはそうだと思います。
だから、もし言ってくれる人がいるとしたら、それはけっこう貴重なことなのかもしれません。その場では腹が立ちますけどね。
僕にあの一言をくれた人は、半年も経たないうちに辞めていきました。見返す相手はいなくなってしまったのですが、今でも感謝しています。あの一言がなかったら、僕はあのまま、辞めたいと思いながら、だらだら続けていたと思うので。
その場で答えを出さなくていい
ひとつだけ、書き添えておきたいことがあります。
持ち帰る、というのは、受け入れることとは違います。
その場で言い返さなかったからといって、負けたわけでもありません。ただ、判断を後回しにするだけです。腹が立っている最中は、たぶん何も見えていないので。
一日置いてみると、意外と落ち着いて見られます。ああ、あれは当たっていたな、と思うこともあれば、あの人はそう見えていたんだな、で終わることもある。どちらでもいいと思うんです。
もし今、誰かに言われた言葉が引っかかっている方がいたら。
褒めてもらった言葉よりも、腹が立った言葉のほうを、ちょっとだけ思い出してみてもいいかもしれません。その中に、次のヒントが入っていることがあります。
僕の場合が、そうだったので。



